ゆずの坂

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何よりも必要なことは「伝える」ということ -「西村雅彦の俳優入門 1ヶ月で効果が出るセリフのメソッド」

 こんにちは、yuzufhanaです!

 

 

今回は初めて読んだ本の感想を書いていきます。

 

 

読んだ本は

俳優の西村まさ彦さんが書かれた

西村雅彦の俳優入門 1ヶ月で効果が出るセリフのメソッド

という本になります。

 

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西村まさ彦さんは

古畑任三郎」シリーズから一躍有名になった俳優さんです。

 

 

三谷幸喜監督の作品によく出ているので

知っている方も多いのではないでしょうか?

 

 

僕がこの本を読んだ理由としては本のタイトルからもわかる通り

俳優になるのが夢だからです( ^ω^ )

 

 

芸人時代にコントの演技はやっていたのですが

俳優としての演技は全然やってこなかったので

一から勉強のために読んでみました。

 

 

それではまず本の紹介からしていきます。

 

 

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書籍内容

俳優の基本は「伝える」こと――

俳優・西村雅彦が2012年から開催している、初心者向け演劇ワークショップの中からセリフに特化した内容をまとめたDVDブック。
1か月で効果が出るというメソッドを一挙に公開します。

なぜ、わかりやすい結果が得られるのか。
それは「言葉を伝える」という基本を徹底しているから。

「伝える」テクニックを習得するために、
具体的な練習方法をDVDと書籍でわかりやすく解説します。

演劇部、放送部でがんばる学生から、演劇に興味のあるシニア層まで。
幅広い年代に役立つ、言葉を伝えることの重要性を説いた、画期的な演劇メソッド本です。*1

 

 

上記の通り演劇に興味のある人に向けた内容になっています。

 

 

初心者向け演劇ワークショップを始めた理由

ちなみに「演劇ワークショップ」とは何なのかというと簡単に言えば

演劇を実際に体験できる講座

になります。

 

 

西村さんがワークショップを始めた理由が書かれていたのですが

その理由がとても印象に残りました。

 

 

始めた理由は

西村さんのお母さんでした。

 

西村さんのお母さんなので高齢の方になります。

 

そのお母さんは地元の友達が多いのですが

年をとっていくいうちに知り合いの方が亡くなっていき

周りに知らない人も増えていくことで

社会との接点が減ってきて孤立状況になりそうだったようです。

 

 

そこでそういった方達が孤立しないために

コミュニケーションを作る場として

演劇ワークショップを始めたのです。

 

 

ただでさえ今の時代は

近所との付き合いがなくなってきているので

こういうコミュニケーションの場を作るのはいいことだな、

と思いました。

 

 

俳優に必要なのは「役作り」ではない

俳優の方へのインタビューで

「役作りで苦労したことはありましたか?」 

 というのをよく見かけます。

 

 

その質問をよく見かけることもあり

演じる上で役に合った役作りは重要なのだと思っていました。

 

 

しかし、本書では

役作りは特殊な役以外には必要がない

と書かれていました。

 

 

特殊な役の例として、

  • 世界的なダンサーのステップ
  • 威勢よくセリを取り仕切る仲買人のしゃべり方や息づかい
  • 方言のしゃべり方、など

が挙げられています。

 

 

普段の自分が絶対やらないような

クセがあったり、職人のような役の場合のみ役作りが必要になるようです。

 

 

なので、青春する学生や仕事に奮闘するサラリーマンなど、

普通の人の役(というと語弊があるかもしれませんが)の場合は

役作りは必要ないということになります。

 

 

台本をもらって勝手に想像して役作りをし、

言い回しを考えることは意味のないことだそうです。

 

 

重要なことは「伝える」こと

脚本上のセリフ内にその人の役柄や気持ちはすでに書かれていて

そこに役作りをしてきた役柄や気持ちが上乗せされると

演技の大きな邪魔になる。

 

 

何よりも俳優にとって重要なことは役作りではなく

セリフの言葉を相手にしっかり「伝える」ことだそうです。

 

 

演技を見て感動するということは

俳優のしゃべり方や感情の演技を見てするわけではなくて

俳優が言ったセリフがお客にしっかり伝わって

初めて感動をすることだと言っています。

 

 

たしかに、前にアマチュアの演劇を見た時に

プロがやっている作品で感動モノの演劇だったのですが

感動するシーンで全く感動しないことがありました。

 

 

これは観ているお客にセリフが伝わらず

俳優側が「ここで感動するとこ!」と

ただ押し付けているように見えたからなのだと

この本を読んでわかった気がします。

 

 

「伝える」って普段から必要なこと

この「伝える」というのは

俳優だけに関わらず必要なことではないでしょうか?

 

 

コミュニケーションにおいて

自分の伝えたいことをしっかり相手に伝える

この工程ができていない人も多いと思います。

 

 

僕もよくあるのですが

  • 同じ注意を何度しても直らない
  • 聞いたことに対して全く違う言葉が返ってくる

 とかがそうですね。

 

 

最近はメールやSNSの普及もあり

実際の会話におけるコミュニケーションがうまくいかない人が多い

と言われているようです。

 

 

伝える相手に対して機械を通して伝えたい言葉を送ることで

自分から伝える相手に直接伝えたい言葉を送る作業が不足しているから

実際の会話が上手くいかないみたいです。

 

 

「伝える」力のつけ方 

本書で紹介されている

「伝える」力のつけ方がこの3つのポイントです。

 

 

  1. 声を鍛える
  2. 「言葉のアタマ」を強く言う
  3. 「言葉のオシリ(語尾)」を伸ばさない

 

この3つのポイントを意識することで伝える力がつくようです。

 

 

詳しい鍛え方などは本書を読んでいただきたいのですが

軽く3つのポイントについて書いていきます。

 

 

1.声を鍛える

「声」を鍛えることで

遠くにいる人に声をかけた時に伝わりやすかったり

ヒソヒソ話をした時でもしっかり相手に伝わるようになるようです。

 

いわゆる「通る声」になることです。

 

モゴモゴした通らない声のままだと

伝わるものも伝わりませんよね。

 

普段出さないような大きな声や高い声を出すことで

鍛えることができるようです。

 

2.「言葉のアタマ」を強く言う

「言葉のアタマ」である話し始めの第一声が相手に伝える時に

とても重要なポイントで印象もこれによって変わってくるようです。

 

挨拶を例にしてみます。

 

第一声が弱い場合

はようございます。」

 

強い場合

はようございます。」

 

どちらの方が相手に挨拶が伝わり印象が良くなるのかというと

当たり前ですが強く言った方ですよね!

 

これを意識するだけでもだいぶ変わると思いますよ。

 

3.「言葉のオシリ(語尾)」を伸ばさない

自分も結構クセで伸ばしてしまいますが

多くの人が「言葉のオシリ」語尾を伸ばしていますが

これが相手に伝わりづらくしているようです。

 

日本人は特に語尾をハッキリ言うのが苦手なようです。

 

例えば、みんなでどこか旅行に行きたい時に

「沖縄に行きたい」と強く思ったとします。

 

しかし、提案する時に

「沖縄に行きたいかな〜」

語尾を伸ばしたとします。

 

こうすると語尾が伸びたことで

聞くようになってしまうので

「沖縄に行きたい」という強い思いが伝わりませんよね。

 

なので語尾は伸ばさず切って話せば

伝わるやすくなると思います。

 

 

まとめ

この本を読んでみて

「伝える」ことの重要さに気付けました。

 

 

俳優を目指している身としては

しっかり本書の内容を頭に入れて実行していきたいです!

 

 

こういう方は読んだ方がいいです!

  • 俳優を目指している方
  • 俳優を育成したいと思っている方
  • 「伝える」力をつけたい方

 

 

単行本と電子書籍がありますが

単行本には本書に書いてある

発声練習などのレッスン映像が収録されたDVDがついているので

単行本をオススメします!

 

 

 

これからは読んだ本の感想や役に立ちそうなことも

このブログで書いていこうと思います。

 

 

それでは最後まで読んでいただき

ありがとうございました!

 

 

西村雅彦の俳優入門――1カ月で効果が出るセリフのメソッド

西村雅彦の俳優入門――1カ月で効果が出るセリフのメソッド