こんにちは、yuzufhanaです!
今回は
6月に公開するオススメ映画6選! - ゆずの坂でも紹介した
を観てきました!
連日、テレビやネットニュースで流れていますが
カンヌの最高賞である
パルムドールを受賞した作品になります。
是枝裕和監督
実力のあるキャストになっています。
それでは感想・ネタバレを書いていきます!
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作品紹介
あらすじ
高層マンションの谷間、今にも壊れそうな平屋に治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀の4人が転がり込んで暮らしている。彼らの目当ては、この家の持ち主である初枝の年金だ。足りない生活費は、万引きで稼いでいた。冬のある日、近隣の団地の廊下で震えていた幼い女の子を、見かねた治が家に連れ帰る。体中傷だらけの彼女の境遇を思いやり、信代は娘として育てることにする。だが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが明らかになっていく。
監督・脚本:是枝裕和
キャスト
大まかな流れ
治(リリー・フランキー)は祥太(城桧吏)はスーパーで万引きをした帰りに家の外にうずくまっていたゆり(佐々木みゆ)を見つけて家に連れて行った。
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家に連れて帰るも亜紀(松岡茉優)に「誘拐だよ」と言われ、治は信代(安藤サクラ)と共にゆりがいた家に連れて行った。
家の中から罵声が聞こえていたこととゆりの体の傷を見て虐待を受けていたことがわかり、一緒に住むことにした。
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家族に馴染んできたゆりだったが数ヶ月後、じゅりの捜索願いが出せたニュースが流れる。
ゆりを帰らせようとするが帰らないゆりを見て、信代はゆりに違う名をつけて一緒に過ごすことを決めた。
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祥太はゆりに万引きの仕方を教え始めるが、駄菓子屋のおじさん(柄本明)にバレて「妹にはさせるなよ」と言われる。
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家族で海に遊びに行った翌日の朝、祖母の初枝(樹木希林)は亡くなっていた。
葬式などでお金を使わないために治たちは家の下に初枝を埋めた。
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祥太はゆりを連れてスーパーに万引きに行き、ゆりには店の前で待つように言うも祥太が万引きをしようとした近くでゆりが万引きを始めてしまう。
祥太はじゅりを守るために店を荒らしてから万引きをして逃げる。
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逃げるも追い詰められた祥太は高所から飛び降りて逃げようとするも足を怪我してしまい病院に入院することになる。
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治が病院に向かうと警察官に事情聴取をされるも用事と言って一度家に帰っていった。その夜、夜逃げをしようとした治たちだったが警察に捕まってしまう。
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警察に捕まったことで初枝が死んだこととゆりの誘拐がバレてしまう。
毎日のように治たちは事情聴取をされる。
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治と信代が夫婦ではないこと、祥太がパチンコ屋の車内に取り残されていたところを治が保護したこと、亜紀は初枝の夫が不倫をしてできた家族の孫だったことがわかった。
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家族がバラバラになって、治は一人暮らし、信代は全ての罪を背負ったことで牢獄に入り、祥太は児童施設に預けられ、亜紀は居場所がなくなり、ゆりは元の家に戻り、それぞれが違う生活になっていった。
感想
絆があれば『家族』になるんじゃないか?
今作は『家族』がテーマの作品になっていることは
言うまでもありませんよね。
しかし、今作の『家族』は普通とは形が違います。
家族全員に血縁関係はありません。
- 治と信代は夫婦ではなく信代の夫を殺した共犯者、
- 祥太は治たちの息子ではなく、パチンコ屋の駐車場で車内に置き去りにされていたところを治が保護をした、
- 亜紀は信代の妹ではなくて初枝の夫の不倫をしてできた家族の孫、
- 親に虐待されていたゆりは治に拾われる
それでも、
笑いあったり、口が悪くなりながらも仲良くしてる姿が
とてもいい家族でした。
全員が絆で結ばれていて
理想の家族ってこんな感じかなー、って思いました。
祥太やゆりを産んだ親は血縁関係はあるかもしれませんが
子供の接し方から家族とは思えないな。
本当の家族じゃないことは会話の中で現れている
血縁関係がわかるまでは気づきませんでしたが
序盤から会話を思い出すと本当の家族じゃないことがわかります。
例えば、
- 祥太が一度も治に対して「お父さん」と呼ばないところ
- 亜紀は信代のことを姉として呼ばずに「信代さん」といっているところ、など
結構最初から会話を聞いてると
本当の家族じゃないことが見受けられました。
会話で勘がいい人は気づいていそうですね。
安藤サクラの事情聴取のシーンが凄すぎる
僕が今作で一番好きなシーンなのですが
信代演じる安藤サクラさんの事情聴取されるシーンの
表情と仕草がとても凄かったです。
警察から
「どういう気持ちで子供に名前をつけたのか?」
「子供たちにお母さんと一度でも呼ばれましたか?」
といろいろ聞かれます。
その時の表情や仕草から
自分の子供のように育ててきたけど
本当の家族じゃないから
本当の「お母さん」になれない悔しさを感じられました。
子役の2人が自然体
今回注目されていた子役の
城桧吏くんと佐々木みゆちゃん。
この2人の演技がとにかく自然体でした。
桧吏くんの
本当の父親じゃないから「お父さん」と言えないところや
みゆちゃんの
虐待されていた時の記憶が脳裏に焼け付いていることから
信代たちにも同じことをされるのではないかと考えているところ、など
変に演技してる感じがなくて感心していました。
最近の子役ってすごいですね!
最後に
普通とは形の違う『家族』のお話でしたが
- 家族と上手くいっていない方
- 子供に虐待をしてしまっている意識がある方
は絶対観てみた方がいい作品です。
そういった方々なら観るだけでも
家族との向き合い方が変わってくると思います。
是枝監督作品の特有なものかもしれませんが
映画の結末をモヤっとさせてあとは考えてみてください、
という感じのスタイルなので
直感で映画を観るのが好きな人は苦手な作品かもしれませんね。
パルム・ドールを受賞した作品で話題性もあるので
普段映画を観ないような方も観にいってはどうでしょうか?
それでは最後まで読んでいただき
ありがとうございました。